次世代パッケージメディアフォーマットのHD DVDにドルビーの技術が必須方式に指定される
2004年9月23日 サンフランシスコ発
ドルビーラボラトリーズ(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、社長兼CEO:ビル・ジャスパー)は、マルチチャンネルオーディオエンターテインメントにおける先駆的努力の結果として、High-Definition Digital Versatile Disc (HD DVD)にドルビーのオーディオ技術が必須フォーマットとして選出されたことをここに発表します。DVDフォーラムはHD DVDの必須音声フォーマットとして「ドルビーデジタルプラス」と「MLPロスレス」を選出しました。HD-DVDは高精細画像品質を実現するために策定された次世代パッケージメディアフォーマットです。
「ドルビーはマルチチャンネルオーディオ技術におけるリーダーとして認識されています。『エンターテインメントにおけるスタンダードとして何百万もの世帯に採用されているドルビーデジタル5.1に対する互換性を保ちながら、次世代HDビデオフォーマットおよびホームシアターアプリケーションに対して更に高品質のオーディオパフォーマンスを可能にする』という明確な将来ビジョンによって、このリーダーシップは裏打ちされています。我々は、期待度の高い次世代HDパッケージメディアの双方のフォーマットの一部としてドルビーの技術が選出されたことを喜ばしく思っています」とドルビーラボラトリーズ・民生エレクトロニクス・マーケティング部長のクレイグ・エガースは語っています。
ドルビーデジタルプラスとMLPロスレスがHD DVDへ
標準画質(SD : standard definition)から高解像度(HD : high-definition)映像エンターテインメントへと業界が移行するのに合わせ、優れたHD画像とサラウンドサウンド音声再生を提供できるパッケージメディアフォーマットを消費者は要求するようになるでしょう。「ドルビーデジタルプラスとMLPロスレスをHD DVDの必須オーディオ規格として含める」としたDVDフォーラムの決定によって、HD DVDのオーディオ品質はそのビデオ品質と同様に素晴らしいものとなるでしょう。
ドルビーデジタルプラスは、DVD Videoや北米高精細テレビ(HDTV)の音声規格にもなっていることから良く知られている「ドルビーデジタル」の拡張版で、ビットレートおよびチャンネル数が拡張されています。DVDフォーラムがドルビーデジタルプラスを必須音声規格として選出したことにより、一般家庭にすでに3,900万台以上も普及しているドルビーデジタル対応A/VレシーバとHD DVDソフトとの互換性が保たれるようになります。
例えばHD DVDのように高ビットレートを音声に割り当てることができるような場合、ドルビーデジタルプラスの高性能音声知覚コーディング技術によって最高水準のオーディオ品質での再生が可能になります。ドルビーデジタルプラスは、現状の5.1以上のディスクリートチャンネルをカバーできるようにも設計されています。
ドルビーデジタルプラスは次世代ケーブルや衛星放送のようにバンド幅が限られているシステムに対しても効率の良いコーディングを提供します。今年始め、デジタルテレビ放送方式を定めるアメリカの標準化委員会ATSCは将来導入予定のロバストチャンネル伝送方式の候補としてドルビーデジタルプラスを指名しました。パッケージメディアの今後のビジネスモデルとフォーマットの柔軟性を見越して、ドルビーデジタルプラスではその効率の良さによってオーディオコンテンツのストリーミングとソフトの同時再生をも可能にする予定です。これによって、例えば、消費者が映画を見ている最中に、スタジオのウェブサイトから直接ストリーミングで送られてきたアーティストやディレクターの解説を聞くことができるようになります。
本年10月28日から10月31日まで、サンフランシスコで開催される第117回AESコンベンションにおいて、ドルビーは高音質アプリケーション向けにドルビーデジタルプラスのデモンストレーションを行う予定です。
ドルビーによってライセンスされているMLPロスレス技術もDVDフォーラムにおいてHD DVDの必須音声規格に選出されました。MLPロスレスによって元のパフォーマンスのニュアンスがすべて忠実に再現されます。これは、これまでのCD再生においては失われていた、もしくは、マスクされてしまっていたような要素をも含みます。MLPロスレスによって、画質、つまりビデオ用のビットレートを犠牲にすることなく最高品質のオーディオを忠実に再現することができるようになることから、MLPロスレスはドルビーデジタルプラスを完全に補完するものとなります。MLPロスレスが必須音声フォーマットになったことによって、消費者はHD DVDで実現可能な最高レベルの音声忠実度・音質で、例えば、お気に入りのコンサート録音を体験できるようになります。
マルチチャンネルDVD-Audioのオーディオ・コア技術であるMLPロスレスによって、コンテンツ製作者は24bit/96kHzのマルチチャンネルサラウンドサウンドや24bit/192kHzのステレオコンテンツをDVD上に記録することが可能になりました。MLPロスレスによってエンコードされたコンテンツの再生音は、スタジオマスターの音とbit to bit で全く同じものとなります。つまりエンコード/デコードのプロセスにおいて失われる情報は何もありません。その結果、パッケージメディア用として最も現実感のあるハイファイオーディオが提供されています。
ドルビーデジタルも必須音声方式の1つに
今回発表されたHD-DVDフォーマットには従来どおりドルビーデジタルも必須音声規格として含まれています。これによって、HD-DVDのソフトウェアおよびハードウェアは高い柔軟性と対応力を備えることが可能です。しかも再生時はいかなる状況でも、全世界ですでに3,900万台普及しているドルビーデジタル技術を搭載したAVレシーバ製品との互換性が保たれることになります。
ドルビーラボラトリーズについて
ドルビーラボラトリーズ(NYSE:DLB)は最先端のエンターテイメント体験を実現する技術を提供する世界的リーダーです。1965年の設立以来、ドルビーは高品質オーディオとサラウンド音声を確立し、映画、ホームエンターテイメント、モバイルの各分野においてより豊かなエンターテイメント体験を提供してきました。ドルビーラボラトリーズまたはドルビーの技術に関する詳細はこちらをご参照ください