Bungie Studios オーディオディレクター、マーティ・オドネル 氏のインタビュー
ドルビー: ゲームのオーディオ制作を手がけるようになったいきさつは?元々はどのような経歴でしたか?
マーティ・オドネル氏: USC(南カリフォルニア大学)で作曲の修士号を取った後、長年の友人であり曲作りのパートナーであるマイク・サルバトーリと一緒に会社を設立し、映画やテレビ番組の作曲とオーディオプロデューサーをしたのがキャリアのスタートです。80年代と90年代の大半は、楽曲やジングルを作りながら、同時にゲーム三昧の生活を送っていました。Cyanの人たちと出会ったのは、「Myst」が発売される直前で、僕は、その続編「Riven」のオーディオ制作にきっと自分が役立てると思いました。Cyanは1996年に僕の会社と契約を結び、その同じ年に、僕はBungie Studiosで「Myth」シリーズの仕事を始めました。
サラウンドサウンドミックスを制作した最初のゲームは?
「Halo」です。 「E3 2000 」では、ゲームプレーを10分間のシナリオにまとめたシアタープレゼンテーション用DVDをサラウンドサウンドで制作し、出展しました。2001年11月、「Halo」をXbox®向けにフル5.1サラウンドサウンドで発売しました。
これまでに制作したゲームの中でオーディオの面で最も気に入っている作品は?
「Halo」シリーズが一番気に入っています。かなり良いオーディオと音楽を作れたと思いますし、前なら夢見るだけだったような形で「Halo」シリーズのコンテンツを実行することができました。ゲームのデザイン、ストーリー、アートが一体となって、単なる足し算以上の効果を発揮しています。Bungie Studiosのチームとの仕事は、素晴らしい体験でした。
ゲームオーディオを制作するうえで絶対欠かせない技術とは?
Pro Tools®、Peak、Mac®、自分のキーボード(K2500)、GigaStudio™、そのほか多くのものが僕にとって必要不可欠です。もちろんドルビー® DP564も、様々な音源から出てくるマルチチャンネルオーディオをチェックするのに非常に役立っています。ゲームの最終ミックスに自信を持てるということがとても大事ですし、最終的にXbox 360™のライトパイプを通って何が伝送されているかをデジタル・トゥ・デジタルで正確に知る必要があります。
個人的に、次の方向性は? ゲームプレーヤーに新しい体験を提供するためには、どのような要素が必要だと思いますか?
僕の基本理念は、ずっと前からあまり変わっていません。 「サウンドが臨場感を生み、音楽が感情を生む」何よりも「うっとうしいことはしない」それと「繰り返しは心を鈍らせる」です(これは今思いついたのですが)。 いろいろなコンセプトをきちんと生かすには、今はまだ多くの作業やプランニングが必要です。 アダプティブミュージック、AIダイアローグ、物理ベースのサウンドデザイン、リアルタイムミキシングといった分野は、まだまだ進歩の余地があります。僕たちの多くは、長い間、これらの分野でやるべきことがたくさんあるでしょう。だから、プレーヤーにまったく新しい体験を提供するということはあまり考えていません。むしろ、より良い、より深い体験を提供することに力を注いでいます。ただし、音楽やサウンドをゲームプレーメカニックとして使うゲームという話であれば、誰も思いつかなかったような体験がたくさんあると思います。もちろん、何か思いついたら、お知らせします。
マスターチーフとマーティ・オドネル氏の共通点をひとつ挙げるとしたら?
どちらもあまりユーモアのセンスがないということかな。