放送用ラウドネスを正確に測定
番組間や番組とコマーシャルの間のオーディオレベルの差は、TVの視聴者に強い不快感を与えます。しかしこのレベルの違いは、放送事業者が従来の方法や装置を使って測定するのは難しいものです。ドルビー®放送用ラウドネスメーターLM100は、知覚されるダイアローグのラウドネスを測定するために特別に開発された画期的な技術であるダイアログインテリジェンス™によって、この問題を解決します。
調査によれば、ほとんどの視聴者はTVの音量を調節してダイアローグのレベルを正規化しています。ダイアログインテリジェンスは、入力信号を分析し、会話が存在する間だけコンテンツのラウドネスを測定することにより、視聴者の主観的な体験を客観的に測定します。
さまざまな使用例
ドルビーLM100の用途は、ポストプロダクションや品質管理から、最終伝送、プログラムターンアラウンド、ケーブルヘッドエンドのシステムにまで及びます。
国際規格による計測
ドルビーLM100ラウドネスメーターでは、主要測定アルゴリズムとしてITU-R BS.1770-1とBS.1770-2を使用できます。また、Leq(A)またはEBU R128を選択することもできます。* LM100は、EBUで指定されているラウドネス範囲の測定など、無負荷時のピーク値や、信号に関する他のさまざまな情報も測定できます。
見やすい測定値
ドルビーLM100は、わかりやすい数値フォーマットで測定値を表示します。そのため、VUやPPMメーター(どちらも主観的なラウドネスの測定用に設計されたものではありません)を使用するときにありがちな、オペレーターによって結果が異なるという事態がなくなります。ドルビーデジタルプログラム(またはドルビーEビットストリーム内の任意のプログラム)のダイアログノーマライゼーション(dialnorm)入力値を同時に表示できるため、実際の測定値と直接比較できます。
徹底したユーザー通知
ユーザーが定義可能な一連のアラームとモニタリング機能は、入力損失、信号クリッピング、過変調(LM100-NTSCバージョン)、信号レベルの高低、無音、不正に設定されたdialnorm値などをオペレーターに通知します。
リモートコントロール機能
フロントパネルとリアパネルのシリアルインターフェースでは、ソフトウェアアップデートやドルビーLM100ソフトウェアのリモート用途向けの機能を提供しています。リモートアプリケーションは、高度なラウドネス測定、ロギング機能、拡張エラーレポートなどの機能でユーザーを支援します。
2つの構成
LM100-LTCにはタイムコード入力が含まれ、アラームや他の信号の状態を内部の日時クロックまたは外付けタイムコードのいずれかに記録できます。一方、LM100-NTSCには、特にNTSC CATVや「有線放送」テレビの測定用途向けのRF入力が含まれています。RFチューナーは、このバージョンのリニアタイムコード入力と差し替えで提供されるため、ログは内部クロックに記録されます。
* 2011年9月以前に製造されたユニットに関しては、ITU-R BS.1770-2アルゴリズムなどの最新機能を追加するソフトウェアアップグレードオプションをご用意しています。