デジタルシネマが世界的に市場拡大するにつれて、コンテンツの作成は最も大きな課題のひとつになります。 映画作品、コンサート、広告、予告編のどれであれ、コンテンツをデジタルシネマのスクリーンに乗せることは、コストと時間のかかる作業です。 4Kのデジタルインターメディエイト(DI)や高ビット深度の色情報など、デジタルポストプロダクションにおける進歩は、デジタルシネマのコンテンツ作成に関する要求事項をも増大させています。 一方で、最大規模の施設以外は、デジタルシネマパッケージ(DCP)として知られる最終的なデジタルシネマ配信ファイルの作成ツールへの投資を、導入コストのせいで思い留まっています。
デジタルシネマ用の2Kまたは4K JPEG 2000圧縮は、現実的な時間内に作業を完了するには高い演算能力を必要とするタスクです。 大きなプレッシャーのかかる映画ポストプロダクションの世界では、この処理時間をできる限り短くする必要があります。 現在のハードウェアとマルチプロセッサーによる一体型ソリューションのほとんどは、リアルタイムより遅いエンコード処理しか行えません。 コンテンツ制作に要する所要時間を短くするには、異なるアプローチが必要です。 DCPの作成は、迅速かつ簡単であるべきです。 簡単操作のインターフェースとシンプルな手順は、タスクから複雑さを取り除き、毎回うまくやり遂げられるという自信を与えてくれます。
暗号化はデジタルシネマにとって不可欠な要素で、ソースから配信先までDCPを守り、貴重なコンテンツが不正使用されないように保護するものです。 暗号化はDCP作成過程にシームレスに統合されている必要があり、堅牢で信頼性が高く、安定したプロセスでなければなりません。
ドルビーSCC2000セキュアコンテンツクリエーター
ドルビー® SCC2000セキュアコンテンツクリエーターは、デジタルシネマの圧縮、パッケージング、暗号化のためのスケーラブルなソリューションで、映画館にすぐに配信可能なDCPを作成するための包括的なソフトウェアツール一式を提供します。 ハードウェアは、スタンドアロンとしても、要求水準の高いポストプロダクションDI設備への組み込み用としても動作するように設計されています。
JPEG 2000エンコード
SCC2000は、スタンドアロンのJPEG 2000エンコーダー、または高速エンコード処理を可能にするレンダリング設備への組み込み用のいずれとしても動作するように設計されています。 レンダリング設備の各ユニット(ノード)は、SCC2000が分配した画像フレームを独立して処理します。 集中ストレージ部とレンダリング・ノード設定を最適化することにより、リアルタイムまたは高速な2Kおよび4K JPEG 2000エンコード処理が実現できます。 さらにこのシステムは、ビジネスの拡大に伴うニーズの広がりに合わせて拡張が可能です。 ドルビーJPEG 2000エンコーダーソフトウェアは、DCI仕様に従った2Kまたは4Kファイルを生成します。 このエンコーダーが使用する独自の最適化により、ユーザーは、実写映像またはCG映像といったコンテンツの種類の違いに応じてプロファイルを選択でき、エンコード処理から最高品質を得ることができます。 ターゲットビットレートなど、ユーザー定義が可能なその他の機能は、個々のニーズに最適なエンコードを可能にします。 そのうえ、品質管理ツールによりエンコードを分析でき、各エンコードについてピークSN比(PSNR)やビットレートのグラフや値が得られます。
コンポーザー
ドルビーコンポーザーソフトウェアによって、簡単かつ迅速にDCPの組立が可能になります。 音声、映像、字幕のほか、暗号化、コンテンツ種別、メタデータといったパッケージ属性のすべてを、ドラッグアンドドロップのインターフェースを使って簡単にまとめ、最終的なDCPを作り上げることができます。 またドルビーコンポーザーでは、ひとつのプロジェクトで共通する素材をベースにした複数のバージョンの取り扱いや、ナレーションのような第二トラックの追加も容易に行えます。
パッケージャー
ドルビーパッケージャーは配信用DCPを作成するソフトウェアです。 1つまたは複数のDCP用に素材を選択、配信メディアに必要な関連ファイルをすべて作成、安全な配信とサーバーへの取り込みを保証します。 データが完全であることをチェックする基本的な方法として、アセットマップとパッキングリストが必要になりますが、ドルビーパッケージャーは、これらのファイルの迅速かつ簡単な生成が可能です。